みずはじめてかるる
田から水を抜き、稲刈りに取り掛かる頃。
収穫の秋真っ只中です。
【銀杏】
イチョウの葉が黄色く染まり、丸い実をつけます。
熟した実が落ちて、独特の匂いがする外皮をむくと、
固い殻に包まれた果肉が出てきます。それが銀杏。
【金木犀】
つやつやした常緑の葉に、橙色した小花が沢山咲き始めるのが、
9月下旬から10月上旬。
近くを通りがかると、それと分かる程、甘い香りが特徴的。
【神無月】
諸国の神々が出雲大社に集まって、
出雲以外の国々には神様が不在となるので神無し月、
そこからかみなづきとなった。
【京都の行事】
「北政所」で知られる、秀吉の妻ねねの月命日にちなんで、
10/6に大茶会が開かれる。情緒溢れる茶会。
【季節の漢詩】
秋怨 魚玄機
自ら歎ず 多情は是れ足愁なるを
況や風月満庭の秋に当るをや
洞房 偏に更声と近し
夜夜 燈前に白頭ならんと欲す
自分でもつくづく多感なほど憂いも多いもの、と嘆かわしく思います。
まして、風や月明かりが庭中一杯になる秋なのでは、なおさらのこと。
私の部屋は、皮肉にも時を告げる太鼓の音が近くに聞こえます。
くる夜もくる夜も、燈火を前にして、白髪頭になってしまいそう。